その後の『バカルト紀行』

『東海発バカルト紀行』は『東海じゃらん』連載企画です。でした。

創刊号から続く唯一の長寿連載です。でした。
単行本には1999年7月号〜2004年3月号掲載分までを収録してあります。
その後も連載は細々と続いておりましたが、2005年10月号でとうとう連載終了となりました(涙)。
読者の皆様、長らくご愛読いただきましてどうもありがとうございました。
今後はこのサイトでこそこそアップしていくつもりです。

また、2006年春より「AllAbout(オールアバウト)」で名古屋ガイドを始めました。
こっちでもこそこそ珍スポネタをアップしていくつもりです(他のエリアのガイドページにそんなのないんですが)。
こちらも是非ご覧下さい。

単行本発行後の掲載施設
↑ 単行本未掲載の珍スポットはこちらで紹介!


【2007年訪れた珍スポット ベスト5】
2008/2/28 NEW!

長いこと更新をサボっててすみません。
放置のおわびに、07年に新たに訪れた珍スポットの中からベスト5を選りすぐってご紹介します。

1位 ミニチュア姫路城 (三重県伊勢市)
2位 恐竜ランド&極楽洞 (和歌山県かつらぎ町)
3位 飯高洞窟美術館 (三重県松阪市)
4位 厄除弘法大師 (愛知県尾張旭市)
5位 昇竜大観音 (三重県菰野町)


1位 ミニチュア姫路城 (三重県伊勢市)

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昨年3月に完成して以来、テレビや雑誌でもひんぱんに取り上げられたのでご覧になった方も多いかと思います。個人で作っちゃったスポットとしては、完成度の高さは空前絶後!今後、これに優るクオリティの珍スポは現れないと思われます。

実物の1/23のミニチュアとは言え、天守閣の高さは土台から測ると4・5m。このお城を作るために、わざわざ周りに電柱など景観を損なうものがないところを探して土地を買い、図面や文献を元に縮尺を取り、石垣から瓦までをたった1人で手作り。実に19年もの歳月を注ぎ込んで築き上げたという恐るべき執念の結晶なんです。

連日何百人もの見物客が訪れながら一切お金を徴収しようともしない無欲さ、蓄財のすべてを注ぎ込んだご主人を見守り、あまつさえ焼き物教室に通ってお侍や馬の人形を作って華を添える奥さんの海のように深い優しさにも心が洗われる思いです。

 

2位 恐竜ランド&極楽洞 (和歌山県かつらぎ町)

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バカルトスポットでは定番ジャンルのひとつ、穴系です。いや〜、何がすごいってそのド田舎ぶり。山道を延々1時間以上走ったドンツキに現れる、まさに地の果てのレジャー施設です。そんな場所に実物大の首長竜がいたり、東屋の屋根はプテラノドンだったり、お金はなかなかにかかってます。洞窟内もかなり広くて険しくアドベンチャー気分も満喫。筆者が訪れた後日、穴の中に「地獄」コーナーも増設。これまたバカルトの定番。分かってらっしゃいます。

 

3位 飯高洞窟美術館 (三重県松阪市)

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これまたすごいド田舎の穴系スポット。実はここ、バカルトの連載時にも何度か取材を申し込んでたんです。

ところが、ずい分長い間休業中で、おまけに電話に出てくれたオバちゃんは、「窓口にさせられちゃったけど困ったなぁ‥‥」とでも言いたげな雰囲気でした。そんな調子だったので「あぁ、こりゃ再開はないな」と半ばあきらめてたんですね。

そんな経緯もあり、数年ごしでようやく念願だった取材が実現。美術館には誰もお客さんがいないのに、魔法の水を求めてわんさか人がやって来る、不思議な盛況ぶりでした。

 

4位 厄除弘法大師 (愛知県尾張旭市)

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高さ7mの巨大な弘法大師像。実はこれ、B級スポット界の巨匠・浅野祥雲さんの作品です。製作は昭和6年。間違いなく、祥雲さんが遺した最も巨大なコンクリート像です。

脇には不動明王像があり、前方にゴウゴウと流れ落ちる滝、背にメラメラ燃える炎の光背がついているケレン味あふれる造形も祥雲作品ならではです。

 

5位 昇竜大観音 (三重県菰野町)

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湯谷温泉近くの川沿いに、なぜかバラバラになって放置されている観音様と龍。それぞれ頭だけでも2m以上ある。

何でこんなところにこんな状態で野ざらしになっているのか? 調べてみると意外な真実が‥‥! ここでネタばらしするのももったいないので、どうしても知りたい方は名古屋タイムズの連載「こだわりB級スポット」のバックナンバーをお探しください。

 

 

【News!元祖国際秘宝館 その後】
2007/5/25

photo photo3月末に全国のバカルトスポット愛好家に惜しまれながら閉館した元祖国際秘宝
館。先日、ある事情からその跡地へ行ってきました。

まだ詳しいことは発表できないんですが、先日訪れた際の現地の模様だけ、チラリとお見せします。もろもろクリアになったら、ビッグニュースをお届けできると思います。

それまでどうぞ首を長くしてお待ちください。

【News!元祖国際秘宝館・最期の日】
2007/4/3

photo3月31日、元祖国際秘宝館、最期の日を見届けに行ってきました。

閉館の情報を聞きつけたマニアが各地からはせ参じたらしく、駐車場はいっぱい、館内も若者がわんさか(なぜかサイケファッション率高し)。“流行っている秘宝館”を、最終日にして初めて見ることができました。

photo当日は、「バカルト紀行」の取材の際にも同行してもらった東海地方限定タレントFさんファミリーとともに現地へ。F家の0歳児の娘さんも一緒で、人生初のテーマパークが秘宝館となってしまった彼女の将来が思いやられるやら楽しみやら(?)。

メイン展示である、等身大人形によるセックスシーンの数々はやはり圧巻。エロフィギュアでも似たような構図はありますが、それをリアルスケールで再現しちゃったところに、秘宝館の常軌を逸したパワーを感じます。

その一方で、施設の隅っこには、かつては各地に設置されていた秘宝おじさんの案内板が回収されて打ち捨てられており、物悲しさを漂わせていました。

引き取り手が現れなければ、約1万点の展示品はすべて廃棄処分の運命。4月いっぱいまではまとめて買い取ってくれる先を探し、見つからなければ単体での払い下げにも対応していくとのこと。施設の取り壊しは7月頃の予定なので、それまでは展示品購入のチャンスは残されているようです。

photo私・大竹も何かひとつ展示品を買い取りたいと思っているんですが、でもやっぱりグロスでの買い取り先が見つかるにこしたことはありません。社長にも提案してみましたが、キンブル(名古屋のリサイクルショップ。秘宝館オーナーにぴったり、というのは分かる人は分かる裏事情)なんてちょうどいいと思うんですが。キンブルの関係者の方、もしくは社長さんとお知り合いの方。もしもこの記事をご覧になりましたら、是非ともご検討ください!


【News!飛騨大鍾乳洞・大橋コレクションの金塊盗まれる!】
2007/3/20

photo 岐阜県高山市の「飛騨大鍾乳洞・大橋コレクション」の2億円の金塊が2007年3月18日、何と白昼堂々強奪されてしまいました!開館中の真昼間に何ちゅう荒っぽい…、というか真昼間に堂々盗まれるって何ちゅう警備の甘い…。

翌日、なぜだか私・大竹のところにテレビ局から電話があり、「金塊の写真貸してください。ついでにコメントもください。夕方のニュースで流したいんです」との問い合わせがありました。残念ながら仕事で遠出していたので対応できず。え〜、Nテレビのディレクターさん、これがご所望だった金塊です。

確かに、この手の施設に足を運んでて、自前で写真持ってて、コメントもできる人間は、東海地方じゃ私しかおらんでしょう。…てか、ニーズがニッチすぎ…。


【News!「虹の泉」の東さん、ますます意気軒昂!】
2007/3/15

photo 単行本でも紹介している三重県の山奥にある、異形の陶芸空間「虹の泉」。草野球ができそうなほどの敷地を陶製オブジェで覆い尽くす巨大な空間芸術を、足かけ30年間1人で作り続けているのが陶芸家の東健次さん。

4年ぶりに訪れたところ、「最近勝手に入ってきた若いヤツが“コンセプトは何ですか?”などとバカなことを聞くから『バカヤロー!』と追い返してやったんだ」などと相変わらず東節全開。

それより何より4歳の娘さんができてたのにびっくりしました。以前私らが取材した頃に仕込んだってことか。今年70歳なのに、やるぜ!東さん。


【News! 「ガラクタ美術館」に日本のおもちゃ史をひっくり返す超お宝が!】
2007/3/15

photo 愛知県西尾市の「ガラクタ美術館」(「単行本発行後の掲載施設」参照)を2年ぶりに訪問。ここで日本のおもちゃ史を覆す超お宝に遭遇!

それは、昭和ひとケタ時に作られたと思われる野球盤。チーム名が昭和初期の甲子園大会の常連校だった「平安中」や当時占領地だった「台北中」「平壌中」と渋すぎ!「日本の本格的野球盤第1号は、エポック社が昭和33年に作ったもの」というのが定説だが、ここにあるものが、それよりはるか以前に作られたことは明らか。これはじっくり研究する価値と余地が大いにありそう。

野球ファン、玩具マニアは必見だ!


【News!元祖国際秘宝館がついに閉館!!】
2007/3/12

photo バカルトスポットの王者、三重県の元祖国際秘宝館が2007年3月いっぱいをもって閉館することになりました!ショ、ショック〜(涙)。またひとつ、昭和の貴重な民俗文化遺産が姿を消すことになりました…。残されたチャンスはあとわずか。皆さん、是非足を運んでください。

詳しくは、大竹がガイドする「AllAbout(オールアバウト)」のガイド記事を↓
http://allabout.co.jp/travel/travelnagoya/closeup/CU20070310A/


【News!夢のモーニングの「京丹後雅」も閉店?】
2007/3/12

photo 完全予約制、わずか480円で15品目以上のおかずが山盛りの「夢のモーニング」が食べられる愛知県高浜市の「京丹後雅」。なぜか「先生」と呼ばれているママさんの強烈なキャラも魅力の、思い出深い1軒でしたが、先日現地に立ち寄ったところ、どうやら閉店してしまった様子。看板は取り外され、呼び鈴押しても反応ナシ。近くで畑仕事してるじいちゃんに声をかけたんですが「知らん!」と相手にしてもらえませんでした(涙)。

かなりご高齢だったので、いたし方ナシといったところですが、でも寂しい…。


【News!「名古屋タイムズ」で新連載スタート!!】
2006/11/28

photo 名古屋の夕刊紙「名古屋タイムズ」で大竹の新連載「こだわりB級スポット」がスタートしました。第1回は11月16日(木)号。毎週水曜夕方発売号(日付は木曜)に掲載。「バカルトリターンズ」な珍スポット企画です。何か無難なタイトルですが、こちらから出した「イク行く!Bスポット」は却下されてしまい、これに落ち着きました。まぁ、もしも本当に「イク行く〜」が通っちゃってたら、取材の際に困ることは目に見えてたので内心ホッとしてたりもして。

バカルトで取り上げたスポットをベースとしつつ、新ネタも盛り込んでいきますので、地下鉄の吊棚ででも見つけたら読んでやってみてください〜。


【News!優勝記念特別企画! 「落合博満記念館」レポ】
2006/10/23

photo 『東海じゃらん』06年11月号の「オレ流ミュージアム」特集の巻頭を飾った落合博満記念館(和歌山県太地町)。ここで、すべての鑑賞者の目をクギ付けにするのが、落合さんのブリーフ一丁の等身大ブロンズ像です。

このブロンズ像、一見、信子夫人の悪趣味な露出癖がフルスロットルしてしまったがゆえのゲテ物にしか見えないのですが、野球ファンの視点でよくよく目を凝らすと、打撃神・落合博満のスゴさがにじみ出てくるという、まるで美術品の審美眼のように、プロ野球ファンの成熟度を試される鑑賞物なのです。

41歳の現役時代に作られたブロンズ像のオレ様は、どう見ても腹が出た中年のオッさんにしか見えません。ブリーフ姿が、その“カッコよくなさ”を際立たせ、真のテーマを遠ざけてケムにまく役割を果たしています。

しかし、ここでいったん冷静になって、館内にズラリ並ぶトロフィーの数々をじっくり見て回ってみましょう。現役時代に獲得した無数の打撃タイトル。王やバース、ゴジラ松井ですら成し得なかった、2年連続50ホーマーに、プロ野球史上唯一の3度の三冠王…。この脅威の打棒が、あの冴えないオッさん体型から繰り出されたのです。


photoつまり、ブロンズパンツ像は、オレ様がいかにパワーではなく、卓越した技術を駆使して匠のようにボールを右へ左へ弾き返していたのかの証明。同時に、野球がいかに技術のスポーツであるかも示唆するものなのです。

もっこりパンツの鈍い光が目くらましとなり、真のテーマであるまばゆいばかりのバットマンの真髄をつい見すごしてしまう。落合さんのつかみどころのない天邪鬼な性格までもが反映されたオレ流アートと言えるでしょう。


【News!「オレ流ミュージアム」を『東海じゃらん』に掲載!】
2006/10/2

photo 『東海じゃらん』11月号に特集「オレ流ミュージアム」を掲載!
バカルトリターンズな企画です。目玉は雑誌初登場(!)の落合博満野球記念館。オレ流様の現役時代の本物のユニフォーム、帽子、バットを身につけて記念撮影できるんですよ!しかも、バックにはもっこりブリーフのオレ様像。オレ汁ほとばしりッス!


【News!トラキチうどん屋がリニューアル!】
2006/8/11 

photo 単行本でも紹介している瀬戸市のトラキチうどん屋さん「みの勝」。先日、久しぶりにお邪魔したんですが、店内がガラリと様変わりしていました。かつては店内のあちこちに分散していたタイガースグッズや壁絵は、すべて小上がりのスペースに集約。一般の客席はカウンターのみになり、コンパクトにまとめられていました。かと言ってタイガース色が薄まることはなく、むしろ座敷席は虎愛が凝縮され、さらに熱気はムンムン。一方で、大将はあいかわらず「ほうかね〜、また来てくれてありがとね〜。ありがとね〜」と終始にこにこ。熱い血潮とは裏腹のほのぼのムード。この魅力はまったく変わっていませんでした。


【News!知多半島・美浜の親子かっぱ像の秘密に迫る!】
2006/8/11 

photo 愛知県知多半島・美浜町に3体のかっぱ像があります。いずれも海辺に建ち、体長1・8mほど。親子かっぱで父・野間太郎、母・ゆり子、娘・花子と名前もついています。ところどころ欠けていたりして見るからに年季が入ってるんですが、古すぎて、役場に聞いても「誰が・いつ・何のために」作ったのか、まったく分からないんです。作風から、我らが珍スポットの父・浅野祥雲さんの作品かとも思ったんですが、ご遺族に写真を見せたところ、残念ながら「おじいちゃんはかっぱなんか作っとらん」とのご返事。その後、あれこれ調べまくり、ついに「いつ・何のために」までは真相解明しました!詳しくは9月初旬、知多半島内にて販売・配布されるタウン誌「edit」(エディット)をご覧下さい


【News!幻の人形師宅再訪】
2006/7/27 

photo 新聞でも取り上げた"東海珍スポットの父"故・浅野祥雲さんのご自宅にお邪魔しました。初めて訪れたのは10数年前。当時はお元気だった娘さんご姉妹も、妹さんは数年前にお亡くなりになり、お姉さんもかなりのご高齢であんまりお話が通じませんでした。一週間空けると、もう僕のこと忘れちゃってるし(涙)。「どこかにしまいこんじゃって」とおっしゃる祥雲さんの記録を、何とか拝見させてもらえるといいんですが…。


【News!朝日新聞掲載記事です】
2006/7/27 

photo 下でお伝えしました朝日新聞の掲載記事、こんな感じでした。
温泉君も何とかイラスト落とさずに入稿しました。


【News!バカルトが何と朝日新聞紙上で1日限定復活!!】
2006/5/9

朝日新聞中部版夕刊のエッセイページで、何と大竹&温泉太郎のバカルトコンビが復活! 
「何でもいいから原稿書いて」と依頼が来たので、「バカルトネタで、挿絵は温泉君に描いてもらっていいスか?」と提案したらすんなり通っちゃいました。沖縄逃亡した温泉が、“天下の朝日”のプレッシャーに負けずにちゃんと〆切り守れるか一抹の不安がありますが…。5月17日(水)掲載予定です。読んでください〜。


【News!「夢の国」消滅の危機?】
2006/4/4

photo元市役所職員のじいちゃんがコツコツ作ったガラクタ製のアート3000品(!)。岐阜県大垣市の「夢の国」は、デッサンの狂ったトーテムポールのような作品群がまるで好き勝手繁殖したかのようにお屋敷の庭中を埋め尽くす。
だが、この“1人彫刻の森”も、ついに伐採・崩壊の危機に! 昨年、久しぶりに筆者が訪れたところ、アートのジャングルだった一画に、真新しいガレージと離れの新屋が!! 当のじいちゃんも散歩中とのことで結局会えず仕舞い。このまま家庭内再開発されてしまうのか? いや、まぁご家族もよくぞ今までガマンしてきたと思いますが…。


【News!“珍スポ界の父”浅野祥雲の新たなコンクリート人形発見!!】
2005/3/7

五色園や関ケ原ウォーランド、桃太郎神社の等身大コンクリート人形の作者・浅野祥雲さんの戦前の作品群を愛知県某所で発見! 日本で唯一の祥雲さん研究家を自認する筆者(大竹)の研究資料に新たな1ページが!! 近いうちにバカルトでも紹介したいと思ってます。

【News!ハニベ巌窟院の院主つかまる!&公開再開!!】
2005/2/10

当単行本にて紹介の「ハニベ巌窟院」(石川県小松市)の院主が04年11月に淫行で逮捕されました! 施設はしばらく休園してましたが、05年1月に再開された模様。よかったよかった(のか?)。